『連鎖』
   (講談社文庫=1994年7月刊、定価=619円)
   (講談社   1991年9月刊、定価=1165円)
内容=食品衛生検査官(食品Gメン)の主人公が、放射能に汚染された食品の横流しルートの真相究明に乗り出す。第37回江戸川乱歩賞を受賞したデビュー作

『取引』
   (講談社文庫=1995年11月刊、定価=854円)
   (講談社  =1992年9月刊、定価=1650円)
内容=公式取引委員会審査官の主人公は、ある所からの誘いによって政治家が絡んだ日本のODA(政府開発援助)プロジェクトに関する談合事件を調査するためフィリピンへ赴くことになった。調査を進める彼に危険が迫る!

『震源』
   (講談社文庫=1996年10月刊、定価=835円)
   (講談社  =1993年10月刊、定価=1845円)
内容=主人公は、気象庁の地震火山研究官。津波警報を遅らせた不祥事を起こし左遷された同僚を訪ねると、その同僚はすでに退職し、友人の大学教授、地震の観測データとともに行方不明になっていた。その行方不明の背後には、国家的陰謀が渦巻いていた・・・・・・。

『盗聴』
   (講談社文庫=1997年5月、定価=467円)
   (講談社  =1994年5月、定価=1456円)
内容=初の短編集。著者が得意とする卓技な職業設定はここでも健在。表題作『盗聴』の主人公は“盗聴ハンター”。他に『再会』『漏水』『タンデム』『私に向かない職業』の計5編。短編ならではの持ち味が出ている。

『ホワイトアウト』
   (新潮文庫=1998年9月刊、定価=781円)
   (新潮社 =1995年9月刊、定価=1700円)
内容=テロリストたちが日本一の貯水量を誇るダムを占拠する。発電所に勤務するひとりの男が彼らに昂然と立ち向かう。雪山版ダイ・ハード。96年度「このミステリーがすごい!」で見事一位を獲得した。さらに本作で吉川英治文学新人賞受賞。圧倒的な筆力で迫る冒険サスペンスの大作。

『朽ちた樹々の枝の下で』
   (角川書店=1996年3月刊、定価=1600円)
内容=妻を交通事故で亡くした男は、職を辞し、札幌を離れて森林作業員として過ごすことになった。ある日、森で女性を助けてから、彼のまわりで奇妙な事件が起こり始める。登場人物の心の動きを丁寧にじっくりと書き込んだ作品。北海道の大自然も生き生きと見事に表現されているのも魅力だ。

『奪取』
   (講談社=1996年8月刊、定価=1942円)
内容=それまでの作品とは、ひと味違う軽妙なストーリー。借金を抱えた若者たちが、正体不明の老人に助けられながら、偽札造りにはげみ、暴力団、銀行、国家を翻弄していく。ユーモアたっぷり、痛快無比のクライム・ノベル。山本周五郎賞、日本推理作家協会賞をダブルで受賞した作品。

『奇跡の人』
   (角川書店=1997年5月、定価=1700円)
内容=交通事故で脳死寸前になった主人公は全力をつくした治療と看護のおかげで奇跡的に一命をとりとめた。だが、意識は取り戻したものの、過去の記憶と学習の成果をすべてなくしてしまった。アンバランスな状況に悩みながらも、失われた過去の自分を探し求め始める。『奪取』に続く異色かつ意欲作。


『防壁』
   (講談社=1997年10月刊、定価=1600円)
内容=第二作めの短編集。『防壁』『相棒(バディ)』『昔日』『余炎』の4編からなり、今回の主人公はすべて危険と隣合わせの仕事をする公務員。それぞれ警視庁警護課のSP、海上保安庁特殊救難員、陸上自衛隊不発弾処 班員、消防士。いつも死を覚悟する男と無事を祈る女のせつない物語。


『密告』
   (講談社=1998年4月刊、定価1800円)
内容=主人公は射撃の「オリンピック代表候補」だった警察官。過去に仲間を「密告」するという卑怯なことをしたうえにオリンピックの出場もかなわず、自責の念と挫折感に囚われ、日々の生活を生きていた。そうした彼に再び、署内の不祥事を「密告」した疑いがかかる。汚名を晴らすため、たったひとりで真相解明に乗り出したが・・・・・。捜査官ではなく事務職の警察官を主人公に据え、警察官をひとりの「役人」として捉えて、その葛藤を描いた「子役人シリーズ」の意欲作。

『トライアル』
   (文藝春秋=1998年7月刊、定価=1238円)
内容=ギャンブル・スポーツの世界を、競技選手の側から描いた異色の短編集。『逆風』は競輪、『午後の引き波』は競艇、『最終確定』はオート・レース、『流れ星の夢』は競馬。不正に絡む事件題材にし、意外な結末・感動の結末を導き出す・・・・・・。普段はスポットが当たらないギャンブル競技の選手たちの練習風景、競技の舞台裏、選手同士の人間模様が鮮やかに描かれる。


(注・『定価』はすべて税別の価格です)


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