|
● 第39回 ●
奈津は、興信所の事務所で所長の坂巻と調査員の坂巻に、苛立ちをぶつけていた。
その苛立ちは、尾行されていたことにまったく気づかなかった自分への苛立ちでもあ
った。
田辺が差し出した資料によれば、奈津を尾行していたのは「サンライズ・リサーチ
・コーポレーション」という興信所らしき組織の人間だった。月慈会の傘下に興信所
があったかどうか、奈津には記憶がない。
磯貝についての調査記録を国際宅配便で修司に送ってからも、奈津は気にかかって
いた。
その日、『ブルーム』に出ると、見慣れないボーイが増員されていた。間違いなく
砂田配下の者だった。砂田は、盗聴器を仕掛けた上に、何を考えて、ブルームへの監
視を強めようとしているのか・・・・・・。
(99年 7月17日号掲載)
「黄金の島」トップ | あらすじ目次
|